masaka says
石田波郷の全集から「第4巻 俳論」を読んだ。戦前昭和9年の俳壇時評から昭和44年の雑誌句欄選評までの膨大なもので話も多岐にわたるが、十七字制約のある韻文であり、そのために絞り込み単純化して達意の表現とすること、散文的なあれもこれもは排すべきこと、さらに季語、切れ字という「古格」の重要性が繰り返し述べられる。初期の時評では新興俳句に内容的な期待を寄せながらも表現上の問題を鋭く指摘している。「炉開きやこよなく愛す楽一つ」を読み違えた、「冬鴎」の句が最初の感動を捉えきれず対象をずらしてしまった、などエピソードも味わいある。一緒に飯田龍太の「龍太俳句入門」も借りてきてまぁ分かりやすかったのだが、波郷の俳論と格闘して印象が薄れてしまったので、これはいずれ読み直すか