masaka says
「生誕100年朝倉摂展」に行ってきた。明るい色彩の日本画から一転してキュビズムや社会派の暗く濃い絵になり舞台美術が並ぶかと思うと繊細で軽やかな絵本や挿絵がある。竪坑櫓をモチーフとした《1963》、開発に抗う《神話の廃墟》、サリドマイド薬害を告発する《不幸せの外の幸せ》あたりはとても日本画(と同じ顔料による)とは思えないマッシブな手応えの現代アートだが、当時の批評家連から関心を示されなかったこともあって絵画を離れ舞台美術に進んでいったという。それらは興味深くはあるが展示での迫力は絵画には及ばず、この絵を追求していったらどうなったかと無意味な想像をしてみたくなる