masaka says
四方田犬彦『愚行の賦』愚行がそもそも本質であるということを、ボードレール、フローベールから始まって、ドストエフスキー、ニーチェ、バルト、老子とたどり最後に谷崎潤一郎で締めくくる、壮大な試み。面白かった。名作を読んで何やら言語化できない妙な読後感が残っていたのはもしかするとこれだったのかという気がするほど、言われてみれば。愚行などしてこなかったように装うよりも、愚行を素直に見つめればいい