masaka says
松平頼則の「律旋法による3つの即興曲」を、井上郷子の演奏で。Hyojoとあるから平調(mi)なのだろう。動いたかと思うと様子をうかがい、音もあちこちに飛ぶのに、ある方向に進んでいく不思議な曲。伊藤祐二「ソロイスト」はゆっくり流れる時間の中で和音にこたえて少し動く反復。藤枝守「ジャイロ・タンゴ」は退屈な舞曲に空中でアルペジオが答える。平石博一「鏡の中の虹」は速いアルペジオの中で。戸島美喜夫「冬のロンド」はリズミカルな遊び。近藤譲「高窓」はホモフォニックな和声がゆるやかに変化していく。甲斐説宗「ピアノのための音楽I」は低音の鬱陶しい蠢きから徐々に重心が高まっていく。それから武満徹「雨の樹 素描」。Hat Hut Records 888831584551 #nml