masaka says
クセナキスの「ノモス・ガンマ」を、タマヨ+ハーグ・レジデンティ管の演奏で。有限群組み合わせ構造がオーケストラに拡大され、奏者が聴衆を取り囲む空間配置まで導入される。やはり『音楽と建築』で一部が解説されているが、楽器を複数の群に分け、各群の各奏者に奏法や強弱変化を対応付け、さらに各群に持続や強度を、さらにその上の層としてグリッサンドや音響点の雲を…といった組み合わせ組織が相互に関係したり混ぜ合わされたりするそうな。派手な雷のようにあちこちから飛んでくる打楽器の隙間を縫って弦や管がそういう多様な相を展開していく、ということでいいですか。併録「テレテクトール」は強靭で執拗な反復がゆっくり変化していく。オケと聴衆の空間構造を先取り。「メタスタシス」も。Mode Records MOD-CD-299 #nml