masaka says
國分功一郎『暇と退屈の倫理学』。豊かになるための物の浪費ではなく、記号を消費させられることによる退屈、すなわち疎外。そして本来のあり方を求めるのではない疎外論。このあたりまではボードリヤールやルソーの理論と具体例がうまくかみあってとても分りやすい(ハイデガーの3つの退屈論は分からないわけではないがこなれが悪い感じ)。贅沢を取り戻すというのはいいとして、人間らしさから逃れ<動物になること>というのは、「考える」ということにおいては分かるが、話の枠組みがずれてしまったようにも感じる