masaka says
三浦篤+森村泰昌「キテレツ絵画の逆襲」を読んだ。日本洋画、特に西洋絵画を輸入して自分たちのものとして消化しようと苦闘していた時期の画家/作品をテーマに、国内美術館の専門家らを交えての鼎談シリーズ。黒田清輝の功罪とその前後という大きな節目を挟んで教科書的に考えられている洋画に収まりきらない個性と主張が見出されていく。キテレツという言葉に引きずられすぎたり逆にやや優等生的な見解だったりするところもあるが、図版も的確でなるほどということろは多かった。これまでどちらかというとスルーしてきた画家が多いこともあり、今後展観を見る時の参考にも。ちなみに小杉放菴は全く言及されてなかったw