masaka says
村岡俊也「穏やかなゴースト 画家・中園孔二を追って」を読んだ。「まるで子どもの絵」のようでいて惹きつけられ気になって頭を離れない「分からない」不思議な絵を残して突然消えてしまった天才画家の足跡を、家族や数多くの知人の言葉と本人の残した文でたどっていく。絵に「何が描かれているか」ではなく「知らない手」で自分でも分からないところに突き進んでいく、それが大事だといい、雨に打たれて喜び夜の森で寝たりして自由なようでいながら繊細で時に不調にも陥る、どこまでも純粋な姿。じんわりと沁み入る