masaka 話す
澤田瞳子「のち更に咲く」を読んだ。ある種の義賊・袴垂を鏡のようにして不遇だったり後ろ指をさされる宿命と栄華の陰影が展開される。保輔の妹である小紅の生き方が強い。ミステリーとしては最後やや強引な感じもわずかにあったが、「これ花の中に偏に菊を愛するにはあらずこの花開けてのち更に花のなければなり」の決めはさすが