masaka says
田渕句美子「百人一首」を読んだ。明月記をはじめ史料・文献をたどりながら確実なことだけを積み上げて定家の「選んだ」百人秀歌とそれを誰かが「編纂した」百人一首が異なること、その配列の生む妙味や奥行きを解いていく。高校時代に“百人一首の謎”的な本を読んで生半可なことだけ部分的に知っていたこの歴史的選集の「小宇宙」について目を開かれた。勅撰集のコンパクトな解説もあり最新の研究も的確に紹介されかつ十分面白く見事